家を建てる際は、人それぞれに希望や要望があることでしょう。
ただ土地の広さによっては可能なものと、少し難しいものとがあります。
自分の要望を詰め込むばかりではなく、その土地の広狭を考えた間取りにすることでより住みやすい空間になります。
では土地の広さによりどういった建物が建築できるのか、そしてその間取りはどういったものなのかについてご紹介していきましょう。
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弊社へのお問い合わせはこちら土地の広さが20坪で建てられる家とその間取りについて
都市部においては土地の価格が高かったり、空いている場所が限られていたりするため、そこに住宅を建てる場合は郊外のものと比べ、狭くなりがちです。
こういった狭い住宅はよく狭小住宅と呼ばれ、一般的には15坪以下のものを指すわけですが、ここではそれよりも若干広めの20坪の家について取り上げていきます。
まずこの20坪という広さについてですが、1坪が3.3㎡で畳2畳分ほどですのでだいたい40畳ということになり、わかりやすい例を出すと学校の教室より少し大きいサイズとなります。
ただこの広いとは言えない20坪の敷地が空いていればどこであっても住宅を建てられるのかと言えば、実はそういう簡単な話でもないのです。
土地というものには「用途地域」という都市計画法に基づいた利用目的が定められていて、「住居系」や「商業系」、「工業系」の3つに大別できます。
この3つは13の区域から成っていて、住宅を建設できるのは住居系の中の8つと商業系の2つ、そして「工業系」では工業専用地域以外の2つとなっています。
つまり都心部などに20坪の空き地を確保できたとしても、そこが住宅の建設が認められていない用途地域であれば、住むことができないのです。
では住宅の建設が可能な用途地域であることを前提として話を進めていきますが、この限られた敷地内でどういった住宅であれば建設が可能なのでしょう。
家を建てる際は、その敷地に対してどれくらいの面積のものを建てられるのかといった建ぺい率と、延べ床面積の割合を示す容積率の範囲内であることが定められています。
20坪で建ぺい率が80%であれば16坪程度敷地を利用することができ、容積率が100%の場合で2階建てというケースでは、1階が12坪であれば2階は8坪といった計算になります。
都市計画では建ぺい率が30〜80%と決まっていますので、この数値が低くなるほど建設できる面積が小さくなり、その分、縦方向へ居住スペースを積み上げていかなくてはいけません。
ただここで容積率が関係してきますので、たとえば建ぺい率が最大の80%で16坪の建築面積、容積率が150%ならば延べ床面積は24坪ということになります。
この延べ床面積に収まるように間取りを配置することになりますが、2階建てであれば1階2階ともに12坪ということでそれほど窮屈な感じはありません。
ただ3階建てとなるとそれぞれの階が8坪という計算になりますので、実際のところ生活していくにはかなりの無理が生じてくることになります。
また建ぺい率や容積率の設定が厳しい地域であればこれよりもさらに狭い住宅となりますので、とくに3階建ての家を建てるのは厳しい条件です。
間取りとしては2LDKやコンパクトな3LDKといったものが考えられ、これならファミリー層でも住むことができ、シニア世代であれば平屋でバリアフリーも良いでしょう。
こういった狭小スペースに家を建てる場合は、かなりの工夫や発想が必要で、個性的なデザインや間取りであることが多く、意外と楽しい生活が送れるかもしれません。
30坪の広さの土地ではどんな家が建てられるのか
では次に敷地面積が30坪の場合ですが、住宅金融支援機構の調査によると、注文住宅の床面積の平均が約38坪で、建売の場合が約30坪となっています。
つまり30坪は建売住宅の平均的な広さということですので、それほど狭いということではなく、駐車場のスペースも確保できるコンパクトな一戸建てといったものでしょうか。
具体的なイメージとしてこの30坪という広さは、バレーボールのコートが全体で18m×9mの162㎡、約50坪ですので半分よりも少し大きいサイズとなります。
さて、ここにどういった家を建てるのかということですが、30坪ほどあればかなり自由な設計ができ、自分たちの希望に合った間取りにしやすいわけです。
ただ平屋を建てるのであれば、建ぺい率に注意する必要があり、たとえば50%であるなら15坪ほどの床面積となり、この場合はかなり狭い感じがします。
つまり30坪の広さを充分に堪能し、快適な生活を送るためにはやはり2階建てや3階建てといった多層階の住宅がおすすめと言えるでしょう。
また気になるのが駐車場で、30坪の敷地であればそこに車1台、もしくは2台分の駐車スペースを確保するには、ビルトインガレージがひとつの選択肢としてあります。
ビルトインガレージであれば、2階と3階を居住スペースとして活用することで、充分な広さが確保でき、2階に水回り、3階を子ども部屋や寝室などコンパクトな間取りとなります。
もちろん駐車場を別に借りたりすることで、居住空間はさらに広がりますので、2階建てであっても4LDKなど部屋数が多く取れ、リビングもゆったりとした広さが確保できます。
ほかにもロフトを設けることで収納スペースや子ども部屋として利用することもでき、デザインによっては吹き抜けも可能ですので、比較的自由度が高い坪数です。
40坪の広さがある土地に建てる家はどんな間取りになるのか
まず40坪という広さの具体的なイメージですが、バスケットボールのコートが28m×15mで約127坪ですので、この三分の一ほどの大きさです。
また国交省が発表している床面積の目安値として「25㎡×世帯人数+25㎡」というものがあり、40坪が当てはまる世帯人数は4人となります。
もちろん、建ぺい率の制限がありますので、40坪であればだいたい12〜32坪ほどの建築面積となり、逆に言えば残りの8〜18坪は駐車場や庭を造ることができるということです。
この規模の敷地で多い要望は、2台分の駐車スペースの確保ということで、普通車であれば不都合なく停めることができるでしょう。
車1台分の駐車場であればその空いたスペースで庭を造ることができますので、ちょっとしたガーデニングを楽しむことも充分可能な広さです。
シニア夫婦が住むのであれば、たとえば平屋でバリアフリー設計にすることで安全な生活空間を維持することができますし、間取りも書斎など趣味の部屋を設けることもできます。
平均的な4人家族の場合、駐車場2台分とっても2階や3階建てにすることでゆとりのある間取りにでき、4LDKやそれ以上の部屋数も可能でしょう。
窓を大きくとり、吹き抜けを取り入れた明るく開放感あるリビングや、回遊式の動線、そしてアイランドキッチンといった設計も40坪の敷地であればまず問題なく実現できます。
家具に関してですが、居住スペースを広く取れますので家具自体も大きめの使いやすいものを置けますので、家事のストレスも軽減されます。
1階にはウッドデッキ、また2階部分にはバルコニーを設置できる広さでもありますので、洗濯物を乾かしたり、テーブルとイスを置いてくつろいだりするのも良いでしょう。
まとめ
土地の広さにより、そこに建てられる家や間取りの条件は変わってきます。
ただ狭いから窮屈で住みにくい、広いからゆったりとして過ごしやすいということではなく、その敷地に合った建て方をすることが重要ですので、こちらの記事を参考にしてください。
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