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入院中に不動産売却をする方法とは?自分・親・認知症の場合で解説

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入院中に不動産売却をする方法とは?自分・親・認知症の場合で解説

入院中に不動産売却をする方法とは?自分・親・認知症の場合で解説

不動産を売却したいものの、入院中である場合は売却できるのか不安に思う方も多いでしょう。
結論から言えば、所有者が入院中であっても不動産を売却することは可能です。
今回は、自分や親が入院中、または認知症の場合に不動産売却をおこなう方法について解説します。

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所有者である自分が入院中に不動産売却をおこなう方法

所有者である自分が入院中に不動産売却をおこなう方法

ここでは、所有者である自分が入院中に不動産を売却する際の3つの方法について解説します。

病院に来てもらう

売却する際は、売主と買主の立合いのもと、契約を締結するのが原則です。
双方が契約時に出席し、合意することで契約が締結され不動産売買が完了します。
また、不動産会社に仲介を依頼する際も、売主が立ち会ったうえで契約を結ばなければなりません。
そのため、売主が入院している場合は契約できないのではないかと思う方もいるでしょう。
しかし、売買契約を締結する際の場所に決まりはありません。
重要なのは、売主と買主が顔を合わせられる場で直接契約をすることです。
したがって、自分が入院中で病院から出ることが難しい場合は、買主や不動産会社に病院まで来てもらって売買契約を締結すると良いでしょう。

代理人に委任する

病院に来てもらうことで契約を締結することができますが、容態によっては手続きが困難となる場合もあるでしょう。
そこで、代理人に委任する方法をご紹介します。
所有者が本人の意思で売却を委任する場合は、誰に代理人を依頼しても問題ありません。
たとえば、家族や親戚、知人、友人、弁護士や司法書士などの法律専門家に依頼することも可能です。
なお、未成年者などの一部例外はあります。
不動産売却では大きなお金が動くため、代理人には確実に信頼ができる人を選ぶことが重要です。
また、代理人に売却を依頼するときの注意点として挙げられるのが「代理人の権限」です。
代理人にすべて丸投げをした場合、条件や売却価格を勝手に決められてしまう恐れがあります。
代理人に委任する際は「委任状」の作成が必要ですが、委任状で代理人の権限を制限しておくことで、自分の意図と異なる取引を防ぐことができます。
委任状を作成する際は、委任する行為や禁止事項などを細かく記載しておくことが、トラブルを未然に回避するコツです。

名義変更する

最後は、不動産の名義を子どもや孫に変更したうえで、子どもや孫が売却する方法をご紹介します。
具体的には、贈与で名義変更するケースと売買で名義変更するケースがあります。
まずは、子どもや孫に無償で譲り渡し贈与として名義変更をおこなうケースです。
無償で譲り渡した場合は「贈与」とみなされます。
1月1日〜12月31日までの1年間に贈与した合計額から、基礎控除額となる110万円が差し引かれた額に応じて、10〜55%の贈与税が発生します。
たとえば、500万円の資産価値がある不動産を20歳未満の子どもに贈与した場合の贈与税を計算してみましょう。
500万円-110万円=390万円となり、このときの贈与税率は20%で控除額は25万円であるため、390万円×20%-25万円=53万円が贈与税額です。
この場合、贈与を受けた方が贈与税を納付する仕組みであるため、上記のケースでは子どもが53万円を納税しなければなりません。
続いて、贈与ではなく不動産を売却し名義変更をするケースです。
子どもや孫に売却する場合も、通常の売却と手順は同じになります。
売却益が出た際に、譲渡所得税を翌年の確定申告で納めなければならない点も同様です。
しかし売却した際は、マイホームを譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例が受けられません。
子どもや孫に売却する際は、購入側は購入代金が必要となるうえ、売却側は譲渡所得税の納付が必要となる点に注意が必要です。

所有者である親が入院中に不動産売却をおこなう方法

所有者である親が入院中に不動産売却をおこなう方法

ここでは、所有者である親が入院中に不動産を売却する際の3つの方法について解説します。

子どもが代理人になる

まずは、子どもが代理人として売買交渉などをおこなう方法です。
親子関係であるため、安心して任せられる点が大きなメリットとなります。
しかし、たとえ子どもであっても委任状や不動産所得者の印鑑証明書、代理人の身分証明書、実印、印鑑証明書などの書類の準備は必要です。

子どもに名義変更する

上記と同様に、贈与で名義変更するケースと売買で名義変更するケースがあり、その後子どもや孫が売却する方法です。
贈与であっても売買であっても、子ども側としては自分のペースで売却することができるため、価格や時期をじっくり検討することができます。
場合によっては自分の居住用としたり、賃貸物件として収益化したりすることも可能です。
買取の場合は、親側からすると信頼できる相手であるうえ、すぐに売却代金が手に入ります。
一方、子ども側からすると、購入資金を用意しなければならない点がデメリットです。

相続人と話し合う

このように、親から子どもへ贈与や売買によって名義変更し、その後売却をする場合はほかの相続人にも伝えておくことが重要です。
ほかの相続人からすると、相続が発生する前に特別扱いして財産を譲渡していると思われる可能性もあるでしょう。
実情は異なったとしても、トラブルになり裁判にまで発展するケースもあります。
名義変更後に売却する必要性をしっかり説明し、納得をしてもらったうえで売却をおこないましょう。

所有者が認知症で入院中に不動産売却をおこなう方法

所有者が認知症で入院中に不動産売却をおこなう方法

ここまでは、所有者である自分が入院中であるケースと、所有者である親が入院中のケースで不動産売却をおこなう方法をご紹介しました。
しかし、売主が認知症で入院していたり、重い障害を持ったりして判断能力が不十分である場合は、どのように売却するのでしょうか。
ここでは、この場合に役に立つ「成年後見制度」についてご紹介します。

成年後見制度を利用

成年後見制度とは、認知症などにより意思能力や判断能力が十分でない方を、法律で支援や保護することを目的とした制度のことです。
介護サービスの契約や費用、遺産相続、不動産売買などにおいて判断能力が不十分である場合、成年後見人がサポートをおこないます。
成年後見人は家庭裁判所で選任し、上記契約などの権限を与えます。
そのため、成年後見制度を利用することで、所有者が認知症で入院中であっても不動産を売却することが可能です。
成年後見人には、特別な資格がいるわけではなく、家族や親族、弁護士や司法書士などの第三者であっても成年後見人になることができます。
しかし、申立人が必ずしも成年後見人になるというわけではなく、あくまでも裁判所の判断です。
また、不動産売却をおこなう際は家庭裁判所の許可を得る必要があります。
本人のためになる売買のみが許可されるため、成年後見人になったからという理由で自由に不動産を売却できるわけではない点に注意が必要です。

必要書類

成年後見制度を利用するにあたって、家庭裁判所に申し立てをおこなわなければなりません。
申し立ての際は、申立書や申立手数料、戸籍謄本、後見登記事項証明書、通信用切手、登記手数料などの書類が必要です。
この書類以外にも、所有者本人の診断書や財産目録が必要となる場合もあります。
そのため、事前に裁判所や弁護士に相談し必要書類を確認しておくことをおすすめします。
また、弁護士に書類取得の代行を依頼することも可能です。

まとめ

自分が入院中に不動産売却をおこなうには、病院に来てもらう、代理人に委任、名義変更をするといった方法があります。
また、親が入院中に不動産売却をおこなうには、子どもが代理人となるか、名義変更をするといった方法がありますが、ほかの相続人とも話し合うことが重要です。
さらに、認知症となった場合は、成年後見制度を利用することで売却が可能となります。

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