台風被害を受けた家の売却を検討している方は、補償をうまく利用することで修繕費用などを抑えて売却することができます。
この記事では、台風被害を受けた家を売却するコツと災害時に利用できる補償をご紹介していきます。
被害を受けた家を売却する際のリスクを知っておくことでスムーズに売却できるので、ぜひ参考にして家の売却をおこなってください。
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弊社へのお問い合わせはこちら台風被害にあった家は公的支援を受けられる
台風被害を受けた家は公的機関による支援の対象となるので、被災した家が受けられる支援の内容を解説していきます。
被災者生活再建支援制度
台風被害を受けた場合に受けられる支援として、被災者生活再建支援制度というものがあります。
この支援制度は、台風や地震といった自然災害によって生活が困難になった方に支援金を支給し、生活再建を手助けする制度です。
被災した方には都道府県から支援金が支給されるため、そのお金を利用して被災した家の修復をおこなえます。
被災者生活再建支援制度による支援金の金額
被災者生活再建支援制度では、「基礎支援金」と「加算支援金」という2種類の支援金が支給されます。
基礎支援金は台風によって被災した場合にもらえる支援金で、全壊・解体・長期避難となる場合に100万円、大規模半壊の場合でも50万円の支援金を受け取れます。
また、被災後の状況に応じて加算支援金を貰うことも可能です。
被災後に住宅を建て直す場合は200万円、既存の住宅を補修する場合は100万円、新しく賃貸物件に住む場合(公営住宅は除く)は50万円の支援金を受け取れます。
基礎支援金は災害発生から13か月以内、加算支援金は37か月以内に支援金の申請をしなければいけないので、期間内に地域の役所に申し込みをしてください。
災害救助法による住宅の応急処理制度
被災した住宅(半壊診断を受けた家など)を応急的に補修することで生活を再開できる場合は、「災害救助法による住宅の応急処理制度」の支援を受けられる場合もあります。
ただしこの制度は、支援を受けるうえでさまざまな条件があるため、必ずしも支援を受けられるというわけではありません。
具体的には、「仮設住宅を使用しない」「世帯年収が500万円以下」などの条件を求められます。
これらの条件を満たした場合のみ支援対象となり、1世帯当たり最大54万7,000円まで支援を受けられます。
罹災証明書の発行
台風で被災したときに公的支援を受けるには、罹災証明書が必要になります。
罹災証明書とは、自然災害による被害を証明してもらえる書類です。
先述した支援を受けるには罹災証明書が必要なので、支援を受ける方は罹災証明書を発行してもらってください。
罹災証明書を発行するには、被害を確認できる写真、修理費用の見積もり、家の所有者の身分証明書、印鑑が必要で、家の所有者以外が申し込みする場合は委任状が必要です。
また、書類の発行には時間がかかる場合もあるので、早めに申請しておくといいでしょう。
台風被害を受けた家を売却するリスク
台風被害を受けた家を売却する際にはいくつかリスクがあるので、売却までに把握しておきましょう。
台風被害を受けた家は売却価格が下がる
台風被害を受けた家は、市場価格よりも売却価格が下がる傾向にあります。
被害が少なければそこまで大きく値下がりすることはありませんが、被害が大きい場合は大幅に売却価格が下がります。
仮に、自分で補修して売却したとしても、修繕費用を補えるほど高値で売却できるとは限りません。
そのため、売却価格は基本的に市場価格よりも低くなると思っておきましょう。
台風被害を受けた住宅は売却に時間がかかる
台風被害を受けた住宅は、補修をしたり解体をしたりするため売却に多くの時間がかかってしまいます。
小規模の被害であれば数日で補修も終わりますが、被害規模が大きかったり解体したりする場合は売却を始めるまでに1か月以上時間がかかることもあります。
また、被災した住宅は基本的に買い手が見つかりにくいので、その点は頭に入れておきましょう。
補修したからといって売却できるわけではない
瓦や壁面のひび割れを補修する場合、面積が広いと100万円以上の費用がかかります。
しかし、こういった補修をしたからといって家を必ず売却できるとは限りません。
補修しても売却できなければ費用の無駄になるので、補修をせずに売却するか、購入者の要望を聞いてから補修をすることをおすすめします。
契約不適合責任を問われる場合がある
被災した家を売却する場合は、契約不適合責任を問われる可能性があることを把握しておきましょう。
契約不適合責任とは、目的物(売却する家)が契約内容に適合しない場合に、売主が負う責任のことです。
もう少し簡単に説明すると、契約内容にない建物の損傷や不備があったときに、買主に対して賠償請求などの責任を負わなければいけないというものです。
売却時に隠していた瑕疵が売却後に見つかったときなどは、損害賠償請求をされることもあるので注意しなければいけません。
そのため、建物に関する情報は正確に伝えたうえで売却するようにしてください。
台風被害を受けた家を売却するためのコツ
ここからは、台風被害を受けた家をスムーズに売却するためのコツをご紹介していきますので、売却時の参考にしてください。
家の補修はすぐにおこなう
台風によって被災した場合は、すぐに家の補修をしましょう。
建物は被災してからすぐに補修しなければ、劣化スピードが早まるため建物の価値がどんどん落ちていってしまいます。
そのため、被災後はできるだけ早く補修することが重要です。
また、被害が大きく家に住めないからといって放置していると「特定空き家」として扱われる可能性があるので注意してください。
特定空き家として扱われた場合は、固定資産税の優遇を受けられなくなったり、強制的に解体されその費用を後から請求されたりすることもあります。
ですので、被災後はすぐに補修をして建物の価値を下げないようにしましょう。
こうすることで少しでも高い価格で売却できるうえ、スムーズに売却活動をおこなえます。
ホームインスペクションをする
契約不適合責任に問われないか不安で売却を進められない方は、ホームインスペクションをするといいでしょう。
ホームインスペクションとは、資格を持った診断士による住宅調査で、建物の損傷を見つけて修繕した方がいい箇所を教えてくれます。
この調査をもとに家の修繕を行えば不備のない状態で売却できるうえに、修繕をおこなわない場合も調査結果を報告することで、契約不適合責任に問われる可能性を大きく減らせます。
被災したことを告知して売却する
売却をスムーズに進めるには、あらかじめ台風によって被災していることを告知してから売却するといいでしょう。
被災したことを告知することで売却価格は低くなりますが、契約不適合責任を問われてトラブルになることを避けられます。
契約不適合責任に問われれば、多額の賠償を求められる場合もあるので、結果的に多くの損失を出すことも考えられます。
そのため売却をスムーズに終わらせたい方は、被災したことを告知してから売却をおこなってください。
まとめ
台風被害を受けた家を売却するコツと災害時に使える補償をご紹介しました。
被災した家も補償を利用すれば費用を抑えて補修ができるので、制度をうまく活用して売却をおこなってください。
また、被災した家の売却にはリスクもあるので、契約不適合責任を問われないように注意してください。
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