不動産売却の際は、物件の立地や状態などの条件が良いと、スムーズに進みやすいと考えられます。
反対に、住みたいと思う方が少ないような特徴があると、不動産売却に影響が出てしまうかもしれません。
そこで今回は、お墓に近い不動産の売却をご検討中の方に向けて、売却価格への影響や売却につながるポイント、注意点などを解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちらお墓に近い不動産売却!売却価格への影響
お墓は一般的にイメージがあまり良くないため、「嫌悪施設」に該当します。
嫌悪施設とは、嫌悪感を抱いたり危険性が高まったりする施設のことです。
嫌悪施設が自宅の近くにあることは「環境的瑕疵」に該当し、不動産売却の際は価格などに影響が生じる可能性があります。
環境的瑕疵とは
瑕疵とは傷や欠陥のことをいい、不動産で考えられる瑕疵は「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」「心理的瑕疵」「環境的瑕疵」の4つです。
まず、物理的瑕疵とは、壁のひび割れや雨漏りなどの不動産自体にある破損や欠陥です。
法律的瑕疵とは、「建築基準法を満たしていない」などの法的な問題のことです。
心理的瑕疵とは、住むことに心理的な負担を感じる出来事のことで、過去にその物件内で起きた自殺や殺人事件などが該当します。
そして、環境的瑕疵とは、物件の周辺環境にある欠点のことです。
嫌悪施設が近くにあることや近隣の道路や線路から聞こえる騒音、工場で発生する異臭などは環境的瑕疵に当たります。
お墓は、自宅の近くにあると気になる方やイメージが悪いと思う方が多いことから、嫌悪施設に該当します。
そのため、お墓が近い不動産には環境的瑕疵があることになるのです。
お墓に近い不動産が売却価格へ影響を及ぼす理由
お墓が近くにある不動産は、ほかの物件よりも購入を希望する方が少ないと考えられるので、売却までに時間がかかる可能性があります。
さらに、お墓が近くにあると、類似物件より売却価格が下がる可能性もあります。
その理由は、瑕疵のある不動産は資産価値が下がるからです。
不動産の資産価値が決まる要素は、おもに「物件の構造や設備」「駅までの距離や都心部へのアクセスの良さ」「周辺環境」です。
これらの条件が良いほど資産価値は上がり、環境的瑕疵などの欠陥があると下がります。
不動産が市場で売却できる価格は資産価値とほぼ同じであるため、資産価値が下がると売却価格も下がってしまうのです。
しかし、お墓が近いと不利になるからといって、買主へ伝えずに売ることはしてはいけません。
不動産の瑕疵には告知義務があり、買主へ伝えずに売却したあとで判明すると、売主は契約不適合責任を問われて修繕や代金減額などを求められてしまうからです。
環境的瑕疵は直せるものではなく、代金を減額しても納得してもらうことが難しいため、契約解除になってしまう可能性があるので注意が必要です。
お墓に近い不動産売却!物件のメリット・デメリット
不動産売却したい物件がお墓に近いと、売却価格や売却できるまでの期間などに影響が生じる可能性があります。
ただ、お墓に近い物件にもメリットはあるので、その点をアピールするとスムーズな売却につながるかもしれません。
一方で、デメリットもあるので、それぞれを把握しておくことをおすすめします。
お墓に近い物件のメリット
お墓が近いことによって得られるおもなメリットは、以下の3つです。
●日当たりや風通し、地盤が良い
●静かな環境であることが多い
●周辺の変化によって住環境が変わることは少ない
お墓は高さのある建物ではないので、近くの住宅は日当たりや風通しが良いことが多いと考えられます。
地盤がしっかりとしている場所に作られることが多いため、ほかの場所に比べて地震に対する不安が軽減されます。
お墓の周辺が騒がしいことはそれほどなく、比較的静かに暮らせることもメリットです。
そして、周辺の環境がほぼ変わらないことも、お墓の近くにある物件のメリットとして挙げられます。
不動産周辺の環境は、年月が経つと変わる可能性があります。
たとえば、購入当初は空き地だった隣地にマンションが建設されたり、畑が宅地になって住宅が建ったりすることがあるかもしれません。
空き地や畑だったときは、日当たりや風通しが良かった物件でも、このような変化によって住環境に影響が生じることも少なくありません。
その点、お墓がなくなってほかの建物などになる可能性は、ほぼありません。
このように、購入後の住環境が変わる心配がないことは、メリットであるといえます。
お墓に近い物件のデメリット
お墓に近い物件は、イメージが良くないことのほかに、以下のようなデメリットが考えられます。
●人の出入りが少なくて夜間は暗い
●野良猫やカラスが集まりやすくなる
●お盆やお彼岸の時期は訪れる方が増える
お墓の周辺は、基本的に昼間でも人の出入りが少なく、夜間は暗くなることが少なくありません。
比較的静かであることはメリットですが、一方で防犯面が心配になるかもしれません。
また、お墓には食べ物がお供えされるため、管理状況によっては野良猫やカラスが集まる可能性があります。
そして、普段は静かなお墓でも、お盆やお彼岸の時期はお参りに訪れる方が増えて騒がしくなることが考えられます。
訪れる方が増えると、自動車の往来が増えて道路が混んだり、路上駐車が増えたりする可能性もあります。
不動産売却の際は、これらの点を懸念されるかもしれないので、回答を準備しておくことをおすすめします。
お墓に近い不動産売却!売却時の注意点
お墓に近い物件は、注意点を押さえておかないと不動産売却に支障をきたす可能性があります。
とくに、以下の注意点はしっかりと押さえておく必要があります。
●時間の余裕を持って売り出す
●想定よりも売却価格が下がる可能性がある
●告知義務をきちんと守る
これらの注意点について、それぞれ解説します。
1.時間の余裕を持って売り出す
お墓に近い物件はマイナスのイメージを持たれることが多いので、購入希望者が見つかりにくいと考えられます。
そのため、不動産売却の際は通常よりも時間がかかることを想定し、時間の余裕を持って売り出すことが大切です。
期限が決まっていると焦りが生じて、大幅な値下げに応じてしまうかもしれないので注意が必要です。
2.想定よりも売却価格が下がる可能性がある
お墓は環境的瑕疵に該当するので、近隣の類似物件よりも価格を下げて売り出すことが一般的です。
それでも購入検討者から値下げを希望されることがあるので、最終的には想定よりも売却価格が下がる可能性があります。
もし、住み替えを考えていて売却代金を新居の購入に充てる場合は、とくに注意が必要です。
あまり価格を下げてしまうと、新居購入の資金計画に影響が生じるかもしれないので、「この価格までなら応じる」という金額をあらかじめ決めておくことも大切です。
3.告知義務をきちんと守る
先述のとおり、お墓は環境的瑕疵に該当し、瑕疵のある不動産を売却する際はそのことを買主に伝える「告知義務」があります。
告知義務を守らずに売ったことが発覚すると、売主は契約不適合責任を問われるので注意が必要です。
できるだけ早く売りたい場合は、お墓が近いことを買主に伝えたうえで、メリットを上手にアピールすると、売却につながる可能性が高まります。
まとめ
お墓に近い物件を不動産売却する際は、売却価格が下がったり売れるまでの期間が長引いたりする可能性があります。
不動産売却を成功させるためには、告知義務を守るなどの注意点を押さえたうえで、お墓が近いからこそのメリットをアピールしてみましょう。
不動産の窓口 メディア担当
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