不動産オークションでの売却方法とは？流れやメリットについてご紹介！

不動産会社に依頼する仲介や買取が一般的な不動産売却方法として利用されていますが、近年では不動産オークションによる売却方法も増えつつあります。
不動産オークションでは主にオークションサイトを利用しますが、利用方法やどのようなメリットがあるのかなど、分からない点が多い方も多いでしょう。
そこで今回は、不動産オークションの利用方法や流れ、メリットについてご紹介します。

不動産オークションでの売却方法とは？

不動産オークションとは、オークションサイトを利用して不動産を売却することです。
どのような方法で売却するのか、仲介や買取との違いについて以下にご紹介します。

不動産オークションと仲介・買取との違い

不動産オークションとは、おもにオークションサイトを利用して不動産を売却することを指します。
そもそもオークションとは、出品した物に対して、多くの購入希望者から買取金額を提示してもらい、その中で最も高い買取金額を提示してくれた購入希望者と売買契約を交わす取引のことです。
近年は、不動産の取引においても、オークションを利用して売却する方が増えてきているのです。
多くの売主が不動産売却時に利用する方法には、仲介か買取を選択するケースが多いといえます。
仲介と買取は、不動産会社を介しておこなわれる不動産の取引です。
仲介では、不動産会社に依頼して買主を探し、不動産会社が見つけた買主と売買契約を交わします。
買取は、不動産会社が直接、不動産を買い取ってくれます。
不動産オークションは、買取・仲介と違い、競争入札に近い方法と言えます。
なお、民間企業であるオークションサイトへ依頼するため、売買契約は自分で行わなければなりません。

不動産オークションの方法には2つある

不動産オークションをおこなう方法には、2つの「競り上がり方式」と「ポスティング方式」があります。
「競り上がり方式」とは、売主が設定した最低売却価格からスタートし、購入希望者が次々に入札していく仕組みです。
最終的に最高金額を入札した購入希望者が、不動産の購入権を得ます。
購入希望者は何度でも入札できるため、購入者同士で入札価格の競争が発展する場合があります。
そのため、市場価格よりも高値で売却できる可能性もあるのです。
「ポスティング方式」とは、購入希望者が1回のみ入札する方法です。
売主が設定した最低売却価格と、ほかの購入希望者よりも高い価格での入札をした方が、購入権を得ます。
そのため、必ず購入したい場合には、高額での入札が必要とされます。
オークション方法は、オークションサイトによって定められているケースが多いです。

不動産オークションにおける売却の流れとは？

不動産オークションでは、どのような流れで売却するのでしょうか。
不動産オークションでの売却までの流れを以下にご紹介します。

オークションサイトを選び物件を登録する

まずは不動産オークションサイトを調べて相談や査定を行い、適切な業者を選びましょう。
依頼するオークションサイトの業者とは、媒介契約を交わします。
この場合の媒介契約は、専属専任媒介契約になるケースが多いです。
次に、オークションサイトに最低売却価格や物件情報などの詳細を入力します。
不動産の物件情報は複雑であるため、業者と相談しながら入力するのが良いです。

出品から入札

オークションサイトへ出品されたら、入札が始まります。
入札や落札の日時は、事前の設定が可能です。
競り上がり方式だと、購入希望者は何度でも入札できるため、価格の競争が行われる可能性もあります。
また、入札を希望している方が物件の内覧を希望する場合には、内覧への対応をおこないましょう。
入札してもらえるように、物件の魅力を最大限にアピールすることが大切です。
入札された結果、もっとも高値で入札した購入希望者が、落札して購入権を得ます。

売買契約

もっとも高値で落札した購入希望者と、売買契約を交わします。
不動産オークションでは、不動産会社を介さないサイトもあるため、個人間での売買契約になるケースもあります。
しかし、不動産売買契約は複雑です。
オークションサイトの業者が不動産会社を紹介してくれる場合には、できる限り不動産会社をとおして売買契約を交わしましょう。

決済と引渡し

売買契約後は、買主側のローン審査がおこなわれます。
ローン審査がとおると、決済と引渡しに進みます。
決済と引渡しは複雑なため、金融機関や行政書士の協力が必要です。
事前に、オークション業者や不動産会社に相談しながら進めるのがおすすめです。
高額な不動産の取引をおこなうため、なるべくプロである不動産会社の協力を得るようにしましょう。

不動産オークションを利用するメリットやデメリットとは？

それでは不動産オークションを利用して売却すると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
不動産オークションのメリットとデメリットを以下にご紹介します。

メリット

不動産オークションを利用して売却するメリットは、高値での売却が期待できる点が挙げられます。
購入希望者同士による入札の競い合いがおこなわれた場合には、市場価格よりも高値になる可能性が高まります。
ただし、最低売却価格が相場よりも低く設定されていなければならないため、入札が少ないと、市場価格より下回る場合もある点には注意が必要です。
次に、短期間での売却ができる点もメリットの一つです。
不動産オークションでは、落札の日時をあらかじめ設定します。
設定した落札日に、もっとも高値で入札した購入希望者と売買契約を交わすことが決まっています。
そのため、売主を探す仲介での売却方法よりも、早期での売却が可能です。
急な転勤や、なるべく早く売却して現金化したい方にはおすすめの売却方法といえます。
さらに、多くの人に不動産の売却を宣伝できるのもメリットです。
不動産オークションでの売却だと、インターネットを介したオークションサイトで宣伝をおこないます。
したがって、インターネット上で幅広く不動産の売却をアピールできます。
窓口が広がるため、より高値での売却が期待できます。

デメリット

不動産オークションのデメリットは、入札価格が少ないと、予想よりも売却価格が下がってしまう点です。
物件によっては、入札者が少なく、価格が上がらない場合もあるでしょう。
期待していた売却価格に達せず、結果的に市場価格よりも売却価格が下がってしまうかもしれません。
入札者が一人も現れないため、売却ができなかったケースもあります。
次に、トラブルにつながる可能性がある点もデメリットの一つです。
オークションサイトによっては、不動産会社を介せずに売買契約をおこなうケースもあります。
落札後の手続きに関しても、売主自身で進めていかなければなりません。
不動産の売買契約は複雑なため、買手のクレームからトラブルに発展しかねません。
さらにインターネット上で取引をおこなうため、落札後に連絡が取れなくなったりキャンセルされたりする場合もあります。
このように不動産オークションでの不動産売却には、手間やリスクが伴う点に注意が必要です。

まとめ

不動産オークションとは、仲介や買取と異なり、オークションサイトを利用して購入希望者からの入札によって売却する方法です。
もっとも高値で入札した購入希望者が購入権を得るため、高値での売却が期待できます。
しかし、物件によっては入札者が少なかったりトラブルに発展してしまったりするケースもあるため、プロである不動産会社へ仲介や買取を依頼するのがおすすめです。